「石破さんの娘さんは私の子供と幼稚園の同級生だったんですよ。よく、家にも来ましたけど、贅沢してないですね。夫婦はとっても仲がいい。奥様はでしゃばったりしないし、役職を追い求めて目立とうとすることもない。奥様はすごく誠実な方ですよ」

■イージス艦衝突 石破氏の怪行動

 片山氏と石破氏は20代のころからの付き合いだ。人柄についてはこう語る。

「政治家だとどうしても二股とか二枚舌とかがありうるのに、そのへんは彼はないですね。上手が言えないから、あまり多数派工作ができないという弱点にもなるんでしょうけどね」

 そんな石破氏の弱点をカバーしているのが、佳子夫人だ。元鳥取県議はこう明かす。

「佳子夫人と石破は二人三脚で選挙区を回ってました。佳子夫人は愛嬌があって、ひとあたりがやわらかい。根は気が強いんですけどね。だから、鳥取の地元には『代議士は嫌いだが、佳子さんが好きだから投票する』という方がたくさんいらっしゃいます。代議士がいないときは一人で地元を守っています」

 夫婦仲はよく、地元と東京でも毎日のように連絡を取り合っているという。

「毎日1回くらいは電話でやりとりしているようです。娘が2人いて、鳥取の地元の小、中学校を卒業後、東京の学校へ進みました。娘たちは今も父親の議員宿舎で生活し、忙しく働いています」(前出の親族)

 もう一人、石破氏を語る上で欠かせない女性がいる。97年から21年間、石破事務所の政策秘書を務めている40代のYさんだ。当時、石破氏に仕えた防衛省元幹部がこう語る。

「石破さんは衆院議員になった当初、農水族だった。小泉政権下で2002年から04年まで防衛庁長官を務めましたが、まだ若かったYさんが秘書官として防衛庁に入り、支えた。大臣室の隣の秘書官室に、Yさんの机が置かれ、常駐していた。われわれが部屋に行って石破さんと話そうとしても、Yさんを通してくれという感じでした。アメリカンスクールに通っていたYさんは横田基地の軍人に知り合いもいて、軍事に詳しく、予備自衛官の資格も持っている女傑。石破さんに防衛の手ほどきをしたのは彼女だと思います。そういう意味で石破氏への彼女の影響力は計り知れないほど大きい」

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