このような場合は、検査法を変えたり、定期的に検診を受けたりすることが大切なのです。

Q:がんになりやすい家系はあるの?

A:がんになりやすい変異した遺伝子を受け継ぐことも

 がんの発生要因のうち、遺伝が関わるのは全体の5%程度で多くはありません。ほとんどのがんは遺伝子の変異が積み重なることで発生しますが、遺伝性のがんは生まれた時点ですでに変異した遺伝子を一つ親から受け継いでいるので、がんを発症する確率が高くなります。特徴は若年発症のほか、がんが多発する、同じがんを発症している血縁者が多いことなどです。

■遺伝子検査で調べる方法もある

 遺伝性のがんには、大腸がんや子宮体がんなどの発症リスクが高い「リンチ症候群」、乳がんや卵巣がんなどを引き起こす「遺伝性乳がん・卵巣がん症候群」などがあります。これらの原因となる遺伝子を持っているかどうかは、遺伝子検査で調べられます。

 がんの発症に影響する遺伝子の変異が見つかった場合、例えば大腸がんのリスクが高ければ便潜血検査だけではなく内視鏡検査も受けるなど、より精密な検査方法で検診を受ける、定期検診の間隔を短くするといった対処方法により、がんの早期発見につながります。

Q:がんと診断するために必要な検査は?

A:最終的には病理検査でがんが確定します

 検査は検診や症状があって受診した場合の「がんを見つける検査」とその検査で異常が見つかった場合の「がんを確定する検査」に分かれます。必要な検査の種類は、がんによって異なります。

 がんを見つける検査では、からだへの負担が少なく簡便にできる検査から受けるのが一般的です。その一つが胃がんや乳がん、肺がんなどで用いられるX線検査です。X線が人体を透過する性質を利用して、臓器や組織を映し出します。がんはX線の透過が悪いため写真には白く映り、がんを見つけることができます。

 大腸がんの場合、便の中の血液の有無を調べる便潜血検査、肛門から直腸に指を入れ調べる直腸指診が用いられます。

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検査で毎回「異常あり」が出たら?