山Pに関しては、ジャニーズJr.のエースだった10代の頃からドラマ(やたら裸になることが多かった)でお見かけしていましたし、彼がセンターを務めていたNEWSもデビューの頃から手塩にかけて応援してきました。何より私は彼のあの危なっかしい歌声が大好きです。それでも私が山Pを注視しなかったのは、彼の醸す『どこにも属せない一匹狼』的な存在感を、いわゆる『圧倒的な王道アイドルの眩さ』だと解釈していたからに他なりません。ところがどっこい、山Pったら眩さどころか陰(かげ)しかないじゃないですか。NEWS時代の所在なさげな雰囲気は、むしろ彼自身が『アイドル』というものを眩しがっていたせいなのかも。『コード・ブルー』はまさにそんな『山Pの陰』を全肯定することで成り立っているドラマです。そりゃ生き生きするに決まっています。そして山Pが抜けた後のNEWSも。

 要するに山Pは、元来私の好きなタイプのアイドル(明菜系)だったということ。ついでに新垣結衣の可愛さをようやく理解できたのも収穫でした。こっそり映画も観に行っちゃおう。

週刊朝日  2018年8月17-24日合併号

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