同社が公表した文書では< 5匹以外には同ウィルス陽性と診断されたはいませんが、獣医師の診断及び指導の下、少しでも体調に異変等のみられる猫については病院等で治療を行っているほか、それ以外の同店の猫全頭を、隔離施設に収容しています。また、清掃業者により店舗の徹底洗浄・消毒を行います>と記されている。

 また、営業再開について<猫パルボウィルスの潜伏期間も鑑み、 8 月 8 日頃を目途に同ウィルス感染の有無につき全頭検査を実施し、全頭につき健康であることの確認ができましたら、東京都動物愛護相談センターにも安全確認を得た上で、営業を再開する予定>と記しているが、10日現在、都内の店舗は休業中のままだ。

 同社に取材を申し込むと、「担当者が不在で、いつ戻るかわかりません。折り返しのお電話もできません」と対応しないの一点張り。岩崎社長のツイッターも削除されていた。

 文中にある東京都動物愛護相談センターは本誌の取材に対し、こう明かした。

「個別案件については、答えることはできませんが、現在、ケイアイコーポレーションが公表した文書に、削除要請をしています。<安全確認をした上で>という話はございませんし、<営業を再開する>のは、事業者の判断ですので、私たちとは一切関係ございません」

 再度、ケイアイコーポレーションに東京都動物愛護相談センターの抗議について問い合わせると、人事総務担当者がこう答えた。

「社内で確認しまして、センターの要望通り、公表した文書を変更し、再度アップいたします。現在、ウイルス感染の有無について、関東の子猫の全頭検査を実施しており、検査が終わるのは1週間以上かかるため、少なくとも1週間以上はお店の再開はできません。また、検査が終わったからといって再開するわけではなく、お客様の安全・安心な状況が確保されるまで、獣医や動物愛護センターにもチェックいただくなど、総合的に判断して、再開を目指しています」

 臨時休業中の間、猫たちは安心して眠れているだろうか。不安は募るばかりだ。(本誌 田中将介)

※週刊朝日オンライン限定記事