「最近の研究で、アルツハイマー病の予防にビタミンB6とB12と葉酸がよいことがわかりました。レバーにはこれらの成分がすべて含まれています」
上西さんによると、とる目安は、活動量が多いシニアなら1~2週間に1回程度、それ以外は2週間~1カ月に1回程度。量は焼き肉なら2枚、焼き鳥なら一串、レバニラは半分ぐらいが適量。大量に食べる必要がなく、無理なく続けられそうだ。逆に体にいいからと、とりすぎはあまりよくないという。
「レバーには鶏、豚、牛があります。鶏と豚のレバーは牛の10倍のビタミンAが含まれていて、とりすぎによる過剰症(頭痛など)につながるため、多めにとるときは、牛を選ぶようにしましょう」(上西さん)
家庭でレバーを調理したいという人もいるだろう。そこで足立さんにレバニラ以外の調理法を聞いた。
「むずかしく考える必要はありません。細く切ってチンジャオロースの牛肉の代わりにしたり、ゆでてネギミソやゴマだれであえたり。ふつうの肉の代わりに使えばいいのです。暑いのが気にならなければ、フリッターにして揚げてもOK。レバーは脂がとても少ないので、油を使った料理でもカロリーを抑えられます」
下処理のポイントは、よく洗い、ショウガを入れた水や牛乳などに漬けて臭みをとること。料理では香味野菜や香辛料を使うことで、レバー特有のクセが気にならなくなる。
牛乳も、“血管力”を高める最強食材の一つ。とくに血圧と血糖値への効果が期待されている。
「牛乳に含まれるミルクプロテインには、血圧を下げる作用があることが明らかになっています。また、食事中に牛乳を飲むことで、血糖値の急激な上昇を抑えることもわかってきました」(上西さん)
もちろん、骨粗しょう症対策にもなる。牛乳のカルシウムの吸収率は約40%。小魚が30%、野菜が20%なので、ほかの食材よりも高く、効率よくカルシウムを摂取することができる。