羽田:かけ離れた存在でありつつ、どこか親近感もあって……。亡くなられて1年が経つけど、私は実感がなくて、またひょっこり会えそうな気がしてしまうの。
真瀬:私にとっては長い1年でした。母が最後に入れてくれた留守番電話も、まだ聞く勇気がないんです。この本を書く間もずっと母のことを考えてつらかったけれども、「本を完成させたい」という思いのほうが強かった。本に出てくる会話に母のニュアンスを出したくて、語尾にも細かくこだわったんですよ。身内でも知らないようなことも結構書いていて、例えば、亡くなる直前に聞いたフランス留学中の恋愛話とか。
羽田:お付き合いしていた方が1人いるって、お聞きしたことがある。
真瀬:それが他にも何人かいたみたいで……。
羽田:ええっ!? それは知らなかった(笑)!
(構成/木下昌子)
※週刊朝日 2018年6月22日号