そんな『竹野内ってかっこいいよな系男子』たちが、最近こぞって「あんな歳のとり方をしたい」と名前を挙げる男がいます。リリー・フランキー氏です。リリーさんが醸す『中2的ファンタジーとミドルエイジのトラッド』が絶妙に混在する『超ハイブリッドなフーテン貴族感』は、まさにマニュアルをこじらせた男子たちの「女にも男にも憧れられる軽やかで重厚な男でいたい(でも竹野内豊にはなれない)」という福袋のごとく詰まった業(ごう)と性(さが)が最後に行き着く寺院のような大衆性を持っています。
でも知っていますか? リリーさんが今もっともその愛と財を注ぎ込んでいるのが、女装したオカマ3人組(星屑スキャット)だということを。この人の性(さが)は、マニュアルなんかに収まり切らないぐらい繊細なこじらせ方をしています。さあ、世の男子たちよ、もっとリリー・フランキーを深くお手本にして、星屑スキャットをスターに!
※週刊朝日 2018年5月25日号