夫の久保田商店社長・久保田光治さんは静岡県、妻のコラムニスト、イラストレーター吉田潮さんは、東京暮らしの遠距離別居婚。妻は「実は私、昔は下半身がユルユルだった時期がありまして……」と赤裸々を通り越して、あっけらかんと語り、夫は「慣れてます」と笑う。結婚8年目。聞けば聞くほどフツーじゃない、むき出しのハートで向き合うソウルメイトな夫婦道をたどった。
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妻:出会いは2005年。知人の紹介でした。
夫:そのころの僕は売れない役者。新宿に先輩の俳優がやってるバーがあって。
妻:私がそこの常連だった。だけど、紹介されるまで会ったことはなかったよね。
夫:僕もお客さんでもあり、昔働いてもいたんです。でも彼女が来るようになったときには、別のアルバイトが忙しくてほとんど顔を出していなかった。
妻:私、そこのオーナーに「○○○のデカイ男、紹介してください」ってお願いしたんですよ。そしたら3人紹介されて。
夫:あははは。
妻:ほんとに見たの?って思ったけど(笑)。ひとりは交際相手としては考えにくい人で。2番目の人は、先様が私に1ミリも興味を持ってくれなかった。
夫:俺が3人目だったと。
妻:店に彼が入ってきた瞬間、ビビビ!ですよ。
夫:こっちはただ、先輩から電話で呼び出されただけだったから、訳がわからず。紹介されて一緒に飲み始めたんだけど、やけにニコニコとご機嫌な人だなあと。それが第一印象。
妻:私はもう「この人だ!」「好きー!」って。
夫:こちらは何とも思ってない上に、先輩の店のお客さんだから、雑に扱うわけにもいかないと思って。
妻:お? 忖度か?
夫:今の言葉で言えばね。
妻:でもその日に、うちに来たんだよね。
夫:みんなと一緒にね。
――盛り上がった勢いで、夫を含めた男女4、5人で妻の家へ。ところがそこで、夫の先輩と知人男性がケンカを始めてしまった。
夫:曙橋(東京・新宿)のアパートだったね。