平昌の地で小柄な体が空に大きく、華麗に舞った。
平昌五輪大会第6日の14日、スノーボードの男子ハーフパイプ、平野歩夢(19)が銀メダルを獲得した。前回のソチ五輪でも銀メダルで、2大会連続で表彰台に上がった。
新潟県出身の平野は4歳の時にスノーボードを始めた。「いつも3歳上のお兄ちゃんにくっついて練習をしていた」と語るのは、平野が通っていた山形・小国町の横根スキー場ハーフパイプ責任者の高橋恒行さん(66)だ。
「15年前は幼い子どもがスノーボードをしにスキー場にやってくることはなくて、社会人の方が多い中ひときわ小さいその姿は目立ちました」
腕前はめきめき上達し、小学校4年生ごろからは「自分だけの技をやりたい」と主張するようになった。平日は学校が終わればすぐにスキー場にやってきて練習に明け暮れ、休日には営業時間の10時から17時まで飽きることなく滑っていた。1日に300本滑ることもざらだったという。