「仮想通貨は人間が書いたプログラムによって発行量を制限しています。つまり、プログラムを書き換えれば上限は変わりうるのです。そもそも、お金以上に技術というのは陳腐化しやすいので、常に革新が続けられる。今の状況だけで判断はできないと思います」
不安が渦巻く中、三菱東京UFJ銀行を筆頭に、メガバンクも仮想通貨の発行を目指している。森永氏はこう指摘する。
「大手銀行や日本銀行が本格的に動くとなれば、今の有象無象の仮想通貨の一群はどうなるか、結果は見えています。大暴落ですよ。現状は単なるギャンブル。資産運用を競馬でやろうという人はいない。絶対に老後の資金をつぎ込んではダメです」
この意見に対し、楠氏はこう反論する。
「安全対策基準などを決めて、取引所全体のセキュリティーレベルを引き上げる必要はあると思いますが、仮想通貨はまだまだ発展途上。未来は明るいと思っています」
不透明な仮想通貨の未来。成熟するのを待つのが吉か。(本誌・秦正理)
※週刊朝日 2018年2月16日号
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