放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は、「シュワルツコフ プロフェッショナル」のワックス「オージス ダストイット」について。
【モデルの愛用者も多い「オージス ダストイット」の写真はこちら】
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テレビ局内に常駐している「局メイクさん」にメイクをしてもらうのは、芸人や、専属メイクがついていないタレント、女子アナなどだということは、以前からこの連載でも書かせていただいている。
私も出演のときは局メイクさんにお願いするが、顔は自分でやるのが常。時折、マッサージや念入りなスキンケアからメイクまで丁寧にしていただくことがあるものの、普段と違い過ぎて、その仕上がりに慣れないまま本番を終えることも多い。贅沢な悩みである。
因(よ)って、ヘアのみ、お願いする中で、プロの技に酔いしれるのは、「ちょっと動きをつけますね」と言われ、ヘアアイロンやワックスで、ボリュームやニュアンスを出してもらうとき。
美容家電や美容グッズというのは、それらが発売された瞬間から使い込んで慣れ親しんだ人ほど上手に使えるものだ。それは世代に関係しており、ヘアアイロンやワックスなどは、“アンダー40”の流行りモノではないか。
本来なら、髪のボリュームがなくなる上の世代こそ、使いこなしたいモノたちだが、悲しいかな、器用に使いこなせる人は、そういない。もしかしたら、毛先を遊ばせるワザは、女性よりも男性のほうが上なのかもしれない。ワックス使いも同様である。
そんな折、某テレビ局の局メイクさんに教えてもらったのが「オージス ダストイット」なるパウダーワックス。ヘアスタイリストのための化粧品を1世紀以上も製造開発している『シュワルツコフ プロフェッショナル』の製品だ。
メイクさん曰く「細くてクセがつきにくい髪質のかたに最適」とのこと。まさに、ワックス下手世代には最適ではないか。
モデルにも愛用者が多いそうで、「いわゆる猫っ毛の人でも根元がふんわり立ち上がるというし、カールのキープにも使える」のだそうだ。
少量、手にとらせてもらったところ、ワックス特有のベタつきがなく、パウダーだけあって、形状も調味料のようなボトル。ひと昔前、七味唐辛子を持ち歩く女子高生たちが話題になったが、このパウダーワックスならバッグに忍ばせて、出先で手軽に使うこともできそうだ。
が、「キープ力に優れているので、一日ロケだったとしても、もちますよ。スプレーで固めなくてもいいので、スプレー嫌いの男性タレントさんにも安心して使えるんです」と流行りモノである理由を教えてくれた。
終日ベタつかないパウダーワックス。お試しあれ!
※週刊朝日 2018年2月9日号