熊本をPRする「スナックくまちゃん」のオープニングイベントに登場した蒲島郁夫・熊本県知事(右から2番目)とくまモン(撮影/大塚淳史)
熊本をPRする「スナックくまちゃん」のオープニングイベントに登場した蒲島郁夫・熊本県知事(右から2番目)とくまモン(撮影/大塚淳史)
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 今や日本屈指の人気になった本県のご当地キャラクター「くまモン」。そのくまモンの“グローバル化”に、地元企業が紛糾している。事の発端は、蒲島郁男熊本県知事が1月4日に発表した、海外におけるくまモンのイラスト利用制度の変更。

 これまでは県内企業などが海外で輸出販売する場合のみ認めていた。しかし、新制度では、海外企業でもくまモンのイラストを用いて、関連商品の製造や販売することが出来るようになったのだ。海外へくまモングッズを輸出販売する県内企業には、取引先からの注文のキャンセルがあるなど影響が出始めているという。

 可愛いキャラクターで瞬く間に、人気となったくまモンは、関連商品の売上高が、2011年の25億円から16年には1280億円にまで広がっている。14年には県内企業に限って、海外での輸出販売を解禁した。現在、特に中国、台湾、香港では、くまモン人気が広がっており、SNSでも動画やイラストがシェアされている。同時に偽物グッズも現地でも見るようになった。県は利用料を広く徴収することで、偽物対策と海外でのくまモン認知度を高めるアニメ制作の費用に使うとする。

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