このハ~ゲ~!! このフレーズに象徴されるように、加齢に伴う頭髪の変化は、男性の悩みの種だった。だが最近、薄毛をネタにしたタレントが若い女性を中心に人気を集め、“ありのまま”の姿は「度量が大きい証し」という見方も。「隠したい」当事者と周囲の認識は異なるようだ。
「まずは自分自身が薄毛を肯定的に捉えられるようにならないと。薄毛の人で『モテない』とか『仕事がうまくいかない』とか人生に悩んでいる人は、どこかでハゲのせいにしているはず。僕もその考え方が癖になっていたからよくわかる。でも、それじゃ楽しくない」
スキンヘッドがトレードマークのお笑いタレント・バイきんぐの小峠英二さん(41)は言う。そんな小峠さんも20代は、日に日に薄くなる頭髪の変化に真剣に悩んでいたという。毎日20分頭皮をケアする育毛タイムを欠かさなかった。まったくの無名の、売れない芸人時代のことだ。
「あのころは、テレビに出れないのも、コントですべるのも、ハゲのせいだと悲観的になっていましたね」
と振り返る。小峠さんは30歳で、頭髪が以前の4割程度にまで減ってしまい、思い切ってスキンヘッドにした。すると、気持ちが楽になり、同じようにお笑いの仕事をしていても「ハゲでよかった」と思えるようになったという。
そして36歳でブレーク。仕事は絶えず、プライベートに関しても“モテ芸人”として知られるようになった。女性から「付き合って」と告白され、自分から告白しても必ずOKをもらう。そして別れた女性からも、「もう一度……」と復縁を迫られることが多いのだとか。小峠さんは「振られたことがない」と豪語する。
「モテの秘訣? そりゃ堂々としてることに尽きるんじゃないですか」
薄毛といえば、男性にとって永遠の悩みの一つだろう。「ハゲ=非モテ」「薄毛は恥ずかしい」と思い込んでいる男性は多いが、実際はそうでもないらしい。女性らの本音は「隠さないハゲは、むしろかっこいい」「ハゲをネタにする男性は、度量の大きさを感じる」など、むしろ好意的。それは、芸能人やお笑いの世界に限った話ではない。