放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は、ロクシタンの「シアハンドクリーム」について。
* * *
年末は、バラエティー番組の2時間、3時間超えの特番や、2本撮り、3本撮りが行われるシーズン。
昨今の風潮として、頻繁な衣装替えを強いない番組が多いように思う。いわゆる“撮れ高”次第で、異なる日に収録されたブロックを一本にすることも多く、よく見ると、一本の番組でヒナ壇に座っているタレントが変わっているケースも。
いずれにせよ、長い長い収録番組において、男性出演者が衣装のポケットに入れているのは「フリスク」と「リップクリーム」。そして女性出演者は「ハンドクリーム」ではないだろうか。
女性タレントや女子アナが、メイクを終え、最後に手になじませるのがハンドクリーム。手の甲に潤いを与えるだけでなく、塗りながら簡単なマッサージを施すと、手肌の色が劇的に明るくなるので、本番前には不可欠なことだ。
かつて「女子が集まる飲み会に必ず人数分のプチプレゼントを持参する」とトーク番組で明かしたのは、チャラ男であり、モテ男としても有名なオリエンタルラジオの藤森慎吾である。
驚く共演者が、そのアイテムを訊ねると、藤森は迷わず「ハンドクリームや入浴剤」と答えた。視聴者の多くが『ロクシタン』を思い浮かべたと思う。
南仏プロヴァンス生まれのコスメブランドで、路面店よりも、駅ナカや複合商業施設に必ずと言っていいほど入っている有名店としてもおなじみだ。