「北朝鮮の脅しには屈してはならない。日本人の命と幸せを守るために力を与えていただきたい!!!」
衆院選最終日の10月21日夜、雨の東京・秋葉原駅前で最後の街頭演説でこう絶叫した安倍晋三首相。
だが、その舞台裏では、至る所で小競り合いが起こるなど騒然としていた。
自民党関係者によれば、集まった聴衆は約5000人。周囲をSPや警官ら100人以上ががっちりと固める中、安倍首相は登場曲の演出と共に華々しく登場。
安倍首相は「看板を変えたからといって、あの(民進党時代の)3カ月がなくなるんですか!」と野党批判を繰り返した。
現場は安倍首相が登場する前から緊張が高まっていた。
「卑劣 森友・加計疑惑隠し」などと書かれたプラカードを掲げた人たちの集団が「安倍は辞めろ!」とコールすれば、日の丸の旗を手にした安倍政権支持者と思われる集団の一部が「お前らうるせえ!カルトめ!」などと怒声を浴びせる。
安倍首相の演説が終わると、日の丸を掲げた人たちは、「安倍晋三コール」を連呼。「安倍辞めろコール」をかき消す勢いだった。