――日大を卒業して三菱電機(現名古屋D)に入り19年目です。まだ優勝はありません。思いは強いですか?
これまで優勝するチャンスはリーグ1回、オールジャパンで2回あったのですが、いずれも敗れました。高校・大学で日本一になっているので、プロでも一度は優勝したいですね。
――ライバルのチームはありますか?
愛知県には同じ中地区の三河と三遠がいます。2チームと対戦する「愛知ダービー」は、多くの観客が来てくださって盛り上がるので、特に勝ちたいです。あとは横浜と新潟は三菱電機で一緒にプレーした選手やドルフィンズに在籍していた選手が多くいるので対戦が楽しみです。
――今季の抱負を聞かせてください
うちは若手選手が多いぶん、Bリーグの中で最も伸びしろがあるチームだと思っています。27勝33敗の昨季は後半に負けが続きましたが、そのぶん収穫も多かった。
今季はその経験や持っている才能を開花させる時だと思っています。足を使った速い展開で、新しい名古屋Dのバスケットを見せていきます。是非一度、会場に見に来てください。
――Bリーグは「スラムダンク」世代ともいえる若い指導者が増えています。梶山さんは高校時代、「スラムダンク」の作者・井上雄彦さんと“接点”があったと伺いました
大商学園(大阪)3年のウインターカップで優勝した後、全日本ジュニアの合宿で井上さんとお会いした時に、バスケットパンツにイラストを描いていただきました。「スラムダンク」(単行本21巻)に出てくる大栄学園の土屋淳選手に似ていると仲間から言われていたこともあって、すごくうれしかった。その後のバスケットを頑張れる大きなきっかけにもなりました。HC1年目ですが、若い世代の一人として引っ張れる存在になれればと思っています。良い成績を残して、バスケットの魅力もしっかり伝えていきたいですね。
(中原知之)
梶山信吾(かじやま・しんご)/1976年生まれ。大商学園高から日大、三菱電機。名シューターとして活躍した。2013年から名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(当時、三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ名古屋)のアシスタントコーチを務め、今季からヘッドコーチに就任した
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