それに対して金正恩委員長の北朝鮮は、米国が核保有国として認めることを強く求めており、実はロシアと中国も、北朝鮮が核保有国であることを認めているのである。
現にプーチン大統領は「北朝鮮が核を保有することが、なぜ悪いのだ」と言い切っている。ひそかに、ロシアが北朝鮮に核技術を供与したのではないか、とさえ言われている。
おそらく、北朝鮮は今後も弾道ミサイルを発射し続けるであろう。
それに対して、トランプ大統領の米国は、どんな対応をするのであろうか。
私は、日米韓の3国が結束し、できることならば安倍首相が中国の習近平国家主席と会って、習近平主席を時間をかけて、あるいは何度も会って説得すべきだと考えている。
もしも、北朝鮮が核保有国だということになれば、朝鮮半島のバランス上、韓国も核を持つことを求めるであろう。そして、北朝鮮と韓国が核保有国ということになれば、日本国内でも核を持つべきだという意見が強まってくる。韓国、日本が核を持つことは、中国にとって最悪の事態となるのではないか。安倍首相はこのように習近平主席を説得すべきである。
※週刊朝日 2017年9月29日号