東京都政改革本部には、小池百合子知事のブレーンといわれる特別顧問・特別参与が計13人いる(※写真はイメージ)
東京都政改革本部には、小池百合子知事のブレーンといわれる特別顧問・特別参与が計13人いる(※写真はイメージ)
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 東京都政改革本部には、小池百合子知事のブレーンといわれる特別顧問・特別参与が計13人いるが、うち5人は外資系の大手コンサルタントのマッキンゼー・アンド・カンパニー出身者だ。

 上山信一氏(慶応義塾大学総合政策学部教授)、宇田左近氏(ビジネス・ブレークスルー大学副学長)、山梨広一氏(山梨広一事務所代表)、町田裕治(経営コンサルタント)、安川新一郎(経営コンサルタント)というメンバーである。

 マッキンゼーは大前研一氏、DeNA創業者の南場智子氏ら多くの著名人が輩出した名門コンサルティング会社だが、多すぎないか。

「『マッキンゼーマフィア』と呼ばれるほど、卒業生たちのネットワークが強い。なぜ、小池知事が彼らを任命したのか、都幹部でもわからない」(関係者)

 ライバル会社であるボストンコンサルティンググループ(BCG)の日本代表を務め、現在はドリームインキュベータ会長の堀紘一氏はこう分析する。

「客観的にみて、ちょっとパランスがよくないね。世界的にみると、マッキンゼーがシェアナンバーワンなんですが、日本ではBCGがナンバーワン。なのに、マッキンゼー出身者ばかりというのはどうかな」

 コンサルティングビジネスに詳しい新百合ケ丘総合研究所のチーフライター綾小路亜也氏はこう言う。

「コンサルに頼る時代ではない。書店で山積みになっていた外資系コンサルの本は、店頭からほとんど消えてしまいました」

 東京都から特別顧問には時給7300円、特別参与には6500円が支払われる。今年4月は10回、5月は12回の打ち合わせや会議が開かれた。都の要綱には「職務上知り得た秘密を他に漏らしてはならない」という条文もある。都庁元知事秘書はこう言う。

「事業買収や再開発などを都にアドバイスするのも特別顧問等の重要な仕事。東京にはたくさんの案件があります。そうした情報をいち早く知りうる立場なだけに偏るのはどうか……」

 自民党都議はこう訴えた。

「小池知事のやっていることはブレーン政治。築地市場の移転問題で、PT座長で特別顧問の小島敏郎さんが築地で勝手に私案を発表するなんて普通じゃありえない。特別顧問はあくまでも知事のアドバイザーで、行政マンではない。きちんとした都政運営にするべき」

(本誌・上田耕司)

※ 週刊朝日 2017年7月14日号