発見曜日別にみた自殺者数(2016年の1日平均)(週刊朝日 2017年7月7日号より)
発見曜日別にみた自殺者数(2016年の1日平均)(週刊朝日 2017年7月7日号より)
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 会社や学校が始まる月曜日になると、憂鬱になる「ブルーマンデー」。「サザエさん」が放映される日曜夜に自覚する人もいて、別名「サザエさん症候群」と呼ばれる。“ブルマン”に陥らず、1週間のスタートをいかに快適に迎えるか。ちょっとしたコツと心がけが、あなたの人生を変える。

 東京都内の情報通信会社に勤める女性(46)は、丁寧な仕事ぶりで上司の信頼が厚い。ただ、毎週月曜日は、実は憂鬱な気分だ。

「頑張れ自分!」

 そう心の中で繰り返し、駅から職場への地下道を歩く。ロックをガンガン聴きながら心を奮い立たせて、会社へ向かう。それでも、「午前中は眠くて仕方ない。忙しいはずなのに、何から手をつけてよいのかわからない始末」という。

 トイレで「あれ、地震?」とめまいを感じる日もある。月曜日はいつも頭がぼーっとする。朝から、早くも週末が待ち遠しい思いになる。

 多くの社会人にとって、くつろいだ「オフ」から仕事モードの「オン」に切り替わるのが、月曜日。うまく気分を転換できる人がいる一方で、乗り切れない人も多い。

 くらしや住まいの情報を扱う「オウチーノ総研」(東京都)の「『ブルーマンデー』実態調査」(2014年)によると、回答者(土日が休みの勤労者451人)の4割以上が、日曜夜や月曜朝に憂鬱になると回答した。また、全体の5割近くが、1週間のなかで月曜日が最も憂鬱と答えている。

 月曜日という重荷は、実際に多くの人の心や体をむしばんでいる。

 厚生労働省がまとめた「2017年版自殺対策白書」をみると、男女ともに月曜日の自殺者が最も多い。職場での腰痛も、月曜日に最も多く発生している。腰痛は体への急激な負荷に加え、心理的な要因もきっかけになることが知られている。このほか、脳卒中や心筋梗塞が月曜日に発症しやすいとの調査結果もある。

 では、月曜日をどう乗り切ればよいのか。

 月曜日が1週間のスタートという会社や組織が一般的だけに、会議や上司への報告なども多い。月曜午前を休むわけにはいかない。

 愛知県の旭労災病院の木村玄次郎院長は「土日のリラックスモードから突然仕事モードに切り替えたときが要注意。スロースタートが大事です」と、月曜日の過ごし方をアドバイスする。

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