公明党都議候補と小池知事のポスター
公明党都議候補と小池知事のポスター
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暗礁に乗り上げた豊洲市場移転問題が、小池百合子東京都知事陣営の悩みの種になっている。7月の東京都議会選挙で豊洲移転派の公明党と小池陣営が組んだことにより、移転反対派らが疑心暗鬼になっているのだ。最近は移転の是非を語らなくなった小池都知事の本心とは?

 北区では4月8日、「公明党青年部」と名乗る4人が公明党都議候補と小池知事のツーショットポスターを持参して戸別訪問をする様子が目撃されている。

「票読みを兼ねたポスター掲載依頼だったようです」(北区の住人)

 すでに両者の選挙協力は始まっているのだ。

 4月14日の会見で移転の是非を問われた小池氏は、都幹部で構成する「市場のあり方戦略本部」で「総合的に判断していく」などと語るのみで、具体的展望は語らなかった。

 ただ、こうした小池氏の言動に対し、豊洲移転反対派の支持者らは猜疑心を募らせる。中でも「他にもテーマがいっぱいある。それそのものを掲げて旗印にということは考えていない」(3月24日会見)と、都議選で市場問題の争点化を避ける発言をしたことは、関係者には衝撃だったようだ。

 この11日前、知事を支える地域政党「都民ファーストの会」と都議会公明党とが、7月の都議選で選挙協力すると正式に発表された。

 都議会公明党は、東村邦浩幹事長が4月3日付の公明新聞のインタビューに「公明党は知事に対し、スピード感を持って(移転に向けた)ロードマップの着実かつ確実な推進を要望」してきたと述べるなど、移転賛成派。一方、都民ファーストの音喜多駿幹事長も、本誌4月21日号で「私たちはロード(マップ)の中にいます」と、やはり移転賛成の考えを示している。両党の接近の裏で、市場移転をめぐる知事の方針について何らかの“密約”があったのではないかと臆測を呼んでいるのだ。

 豊洲移転へ傾く流れに待ったをかけるかの如く、小池氏のブレーンの一人である「市場問題プロジェクトチーム(PT)」の小島敏郎座長が築地の現地改修案をぶち上げた。

 小島氏は4月8日、築地を7年間、約734億円で改修する「私案」を、市場の水産仲卸業者らを前に説明した。

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