妻:想像力、膨らませましたよ(笑)。
夫:そういう作戦。家の図面を書いて、こんなふうに建て直したいって話もしました。そうすると、一緒に暮らす将来が想像できるじゃないですか。
妻:聞いていて、面白かったですね。
夫:絵本も恋愛も想像力ですよ。想像させるようなことを、いっぱい言うんです。
妻:口説き上手(笑)。
夫:でも、ある時、あまりそんな話ばっかりすると重くなると思って、こういう話は、もうやめるねって言ったんですが……。
妻:「やめないで。私は楽しみにしてるんだから」って言いました。
夫:そうだったのかと。そこからお付き合いっぽくなっていきました。
妻:出会って、半年後でしたね。
――交際は順調で、自然に結婚を意識し始めた。しかし、妻の家族へ、どうやって話すか悩むことに。
妻:プロポーズというか、ちょこちょこ、そういうことを言われていたので。
夫:冗談めかしてね。
妻:正直、どれがプロポーズか、わからない(笑)。
夫:でも、横浜で占師に会ったじゃない。
妻:そうですね。手相を見てもらったら、いいことあるよって言われました。
夫:お互いにね。
妻:1年後に大きな変化があるけど、いい変化だって言われました。
夫:占いは基本的に信じないけど、それもきっかけになったかな。
妻:いきなり私の家族に発表したら驚かれるなと思って、まずは四つ上の姉と会ってもらったんです。
夫:3歳のめいもいました。
妻:そのめいをあやしてくれて、姉も気に入って。その後、母も賛成してくれて、最後に父に話しました。
夫:皆さん、3回驚いたの。まず結婚するって聞いて、次は僕の年齢を聞いて、最後にネットで僕を調べて、ね。
妻:いよいよ会うことになって、実家の隣のコインパーキングに車を止めて、今着いたよって電話をしたんです。見上げたら、ベランダから父を含め家族全員が手を振っているんです。
夫:防弾チョッキとパラシュートがいるかなって思ってたんですけど。ご実家はマンションの22階だから、落とされるかもって(笑)。