鳩山由紀夫・元首相とライフコーディネーターである妻・幸さんとのカップルは首相時代から常に話題の的だった。言動もファッションも規格外。夫婦ともに「宇宙人」と呼ばれた二人の歩みは、まだまだ止まらない。
※「鳩山由紀夫・元首相『わたし以上に地元では「宇宙人」だった』と妻を語る」よりつづく
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――「金星に行ったことがある」「太陽をちぎって食べている」……妻の奇抜な発言は、常にマスコミの話題になってきた。
夫:わたしだって最初は「太陽を食べてる? なにそれ?」って思いましたよ。誰だってそうでしょう?(笑)。でもだんだんわかってくるんですよ。お日様から何か「気」をもらうという意味なんだな、と。
妻:生命はすべて太陽からきているんですから。
夫:だんだんわかってくると、みんな彼女を好きになるんですよ。かつて森喜朗さんに「あんたのところは奥さんのおかげだな」と言われて「そうなんです。うちは6:4で女房の人気なんですよ」って返したら、「いや、8:2で女房だろ」って(笑)。
妻:私、森さんに「腹黒いから、そんなにおなかが出るのよ」なんて言ったこともあった(笑)。
夫:でも怒られないんですよね、女房が言うと。
妻:夫婦のケンカもないですけど、よその人ともないですね。
――議員となった夫は93年に自民党を離党し、新党さきがけを経て、96年、民主党を結党。2009年に政権交代を果たした。
夫:政治の世界に入って、最初からすごく違和感があったんです。どういう国造りをするかではなく、議員としての安泰や、先輩の後を埋めていくことを考えている人間ばかり。だから自民党から出て小沢(一郎)さんたちと一緒に行動した。そうしたら時代の流れができて、気づいたら先頭に立っていた。女房は常に応援してくれました。ただ総理を辞めたときだけ、怒られましたけどね。「まだ辞める必要はない!」って。