スポーツジャーナリストの増田明美さん(左)と、ファイナンシャル・プランナーの木脇祐二さん夫妻(撮影/写真部・堀内慶太郎)
スポーツジャーナリストの増田明美さん(左)と、ファイナンシャル・プランナーの木脇祐二さん夫妻(撮影/写真部・堀内慶太郎)

 40歳を過ぎて自然に結婚に至り、夫が妻の仕事を献身的に支えながら仲睦まじく暮らしているファイナンシャル・プランナーで秘書の木脇祐二さんとスポーツジャーナリストの増田明美さん夫妻。仕事も夫婦生活も好調な2人の流儀とは?

※「増田明美の夫『恋愛を前提にして結婚しましょう』その理由とは?」よりつづく

*  *  *

――夫が会社を退職後、二人は有限会社を設立。正式に夫は妻の秘書となった。

夫:普通のご夫婦は、一日の半分は別々に行動するけど、うちの場合は24時間ずーっと一緒にいるので。

妻:本当にそう。

夫:彼女が大阪の大学(大阪芸術大学)に行く時は一人ですけど、一年のうち300日は二人なので、他の夫婦の2倍は一緒なのか。

妻:もっとだね。

夫:都内の会議にも彼女一人で出かけますけど、ほぼ二人一緒の状態です。

妻:私としては仕事も順調だけど、近すぎて、いい部分も悪い部分もある。

夫:(笑)

妻:たとえば私の取材ノートを元に木脇が資料を作るのですが……。

夫:原稿は彼女が自宅で書きますが、マラソン解説用の資料は、レースに間に合わせるために私がホテルで打ち出すんです。

妻:去年のリオ五輪で女子マラソンの解説をやらせていただいて、ご恩のあるプロデューサーだったので精いっぱいやらせていただくつもりだった。木脇も同じ放送ブースにいてサポートをお願いしていたのに、映像に出た、ある選手の情報がないってバッテンポーズをとったの。

夫:ブラジルの選手だね。

妻:一番近くで協力してくれるはずなのに、なんで敵みたいなことをするのって頭にきちゃって。なぜ私の気持ちがわからないのって涙が出ちゃうのね。真剣勝負なのに。

夫:放送が終わった後に、話し合いましたよ。すごくショックだと言われて、次から気をつけると謝って。

妻:近いがゆえに3倍も4倍もエネルギーを与えてくれる時と、逆の時がある。

夫:農家と一緒ですね。畝(うね)を作る線を引く作業も、二人で両側を持って、バランスよく張らないといけない。

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