放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は、パナソニックの「美容家電」について。
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バブル時代のようなことはもうないのだけれど、テレビ局にも忘年会シーズンがやってきた。
予算や視聴率の関係で、年内最後の収録終わりに、スタジオの前室やパーラーとか食堂で、発泡酒と紙皿に載った乾きモノで……という番組もあれば、出演者や出入りの制作会社が持ち寄った景品が当たるセレモニーがある番組もある。
そんな景品で、圧倒的な人気を誇っているのがパナソニックの美容家電。特に汐留の日本テレビ近くには家電量販店が多いせいか、「景品がかぶっちゃった」のをよく見かける。
でも、スチーマーや、発売されたばかりの炭酸イオンエフェクターは、「いくつあってもいい」景品だと聞いた。
というのも、たとえばスチーマーは、「一つは自宅に、もう一つはメイクさんに渡しておいて現場に持ってきてもらう」のが常識だと、「バイキング」(フジテレビ系)で一緒の森泉ちゃんから教えてもらった。
泉ちゃんと言えば、仲良しのファッション・プロデューサー、植松晃士さんが出演していた「おネエ★MANS」(日本テレビ系)の打ち上げの景品も美容家電ばかりだったことを思い出す。出演者が他に、IKKOさん、假屋崎省吾さん、マロンさん、真島茂樹さんら、ジャンルは違えど、美意識が高く、美容にも一家言ある方たちばかりだったので喜んでいただけたのだ。
確かに、スチーマーを左右からタップリ浴びて、シートマスクをしながら、フレッシュで高濃度の炭酸イオンでお手入れしたら、エステティックサロンに行かずとも同じような効果が期待できる。
「芸能人は、いっつもエステサロンに行ってるんでしょ?」「だからキレイなんでしょ?」とお思いの方は多いと思う。私も以前は、そう信じ、ひねくれていたのだが(苦笑)、聞いてみると「月に1回、行ければいいほう。行けないときもある」という声のほうが多い。
「予約を入れても急な仕事でキャンセルすることが続いて行きづらくなった」とも。
ならば自宅とメイクさんの元にパナソニックの美容家電を揃えておいたほうが、お手入れもはかどるというワケ。美容家電のW使いが美容セレブの裏技なのだ。
※週刊朝日 2016年12月23日号