SNSには「いいね!」機能に代表されるように、相手からの「承認」が得られる要素が多い。この承認欲求が満たされるうれしさからやみつきになり、依存しやすいのだという。

「自分の投稿に対する反応が異様に気になるなど、知らず知らずのうちに依存傾向にある人も少なくありません」(高橋さん)

 脳科学者の篠原菊紀さんは、SNS依存のメカニズムには、快感をもたらす脳内物質「ドーパミン」が関係していると話す。

「SNSには、『いいね!』機能に象徴されるような、ドーパミン分泌を増やす仕組みがたくさんあります。SNSに書き込んだことが評価されると、脳内でたくさんのドーパミンが放出され、快感が得られるのです」

 だが、喜びと落胆は常に表裏一体だ。

「評価を期待して書き込んだのに反応がないと、ドーパミンの量が減って大きくがっかりする。が、その後に再び評価されると、今度は喜びが倍増し、さらに多くのドーパミンが放出される。これが繰り返されると、快感がどんどん大きくなってやめられなくなります」

 前出の高橋さんは、SNS依存にならないために、時間を決めて使うことを勧めている。

「四六時中SNSが気になって、実生活にも影響が及んでしまうケースもあります。例えば通勤時間だけとか、ランチタイムだけなど、時間を決めてセーブするなどの対策が必要です」

週刊朝日 2016年8月26日号より抜粋

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