憲法学者の小林節氏が夏の参院選挙に向けて新党設立を発表した。作家・室井佑月氏は、小林氏を応援したいという。

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 憲法学者の小林節慶応大名誉教授が5月9日に記者会見し、政治団体「国民怒りの声」を起こすと発表した。

「国民怒りの声」の基本政策は、

「1.まずなによりも言論の自由の回復(メディアや大学への不介入)。2.消費税再増税の延期と、真面目な行財政改革。3.辺野古新基地建設の中止と対米再交渉。4.TPPの不承認と再交渉。5.原発の廃止と新エネルギーへの転換。6.戦争法の廃止と関連予算の福祉・教育への転換、また改悪労働法制の改正等により共生社会の実現。7.憲法改正ならぬ改悪の阻止」

 いい、すっごくいい。小林先生は、

「安倍政権は世界のどこででも戦争のできる法律を成立させてしまった。立憲主義の危機だ」

「民主党政権の失政を許せず、共産党に投票する気にもなれない、有権者の代弁者になる」

 そう会見で語った。

「わたしは政治屋になりたいわけじゃない。受け皿ができたら、撤退する」

 というようなこともおっしゃっていたっけ。

「失ってしまいそうなものは、妻だけ」とも。

 東京都でいちばん立派な肩書を持つあの方とは真逆だな。選挙のときはペコペコ○○頭を下げていたのに、地位を得たら自分を選民だと思いこみ、血税を使い放題。下品な○○だよ。

 
 パナマ文書に名前が載っている方とも真逆だ。自分さえ良ければではなくて、小林先生は自分が犠牲になってでもと考えている。

 だって、今こういうことで先頭に立ち、得することは一つもない。

 少しくらい損しても、勇気を持って行動しよう。そう思い、顔出しで発言する人はいる。自分の生活が壊れない程度に。

 大手新聞に勤める知人は、「今は大手を振って動けない」とポロッとこぼした。みんな家族を抱えていたりするからだ。ひょっとして、自民党の安倍さんと合わなそうな人(河野太郎さんとか?)もそうなのかも。

 けど、今回の小林先生の行動に、心を揺さぶられた人は多いんじゃないか。生活を壊してでもと、そこまでの勇気はなくとも、もうちょっと損をこいても、正しいことをしたいと思った人はいると思う。あたしはそうだ。

 願わくば、血税で働く政治家の方々から、そう思う人がたくさん出てきてほしい。自民党や民進党から。

 12日付の日刊ゲンダイによると、民進党は小林先生の新団体について、

「『野党票が分散してしまう』『自民党を利するだけだ』と反発し、『小林名誉教授に賛同する所属議員は反党行為として対応する』と、処分までチラつかせているのだ」という。

 民進党にも、国民に寄り添おうとする熱い人はいる。今回の小林先生の動きは、そうでない人への正常な「脅し」でしょ。第2自民みたいな思考の、のさばっている人たちをいつまで経っても追い出せないから。なぜ、それがわからない?

週刊朝日 2016年6月3日号

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室井佑月

室井佑月

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

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