「日銀のHPでは、櫻井氏の大蔵省在籍時の肩書や時期も誤っていたんですよ」
さらに宮崎議員が、櫻井氏の審議委員任命に際して内閣官房から議員に配布された経歴を改めて調査したところ、ここにも日付や肩書など、複数の誤りを発見したという。
同委員会に参考人招致された櫻井氏は「異動が激しかったので記憶が曖昧だった」と弁明したが、
「激しいってほどの経歴ではありませんよね」(宮崎議員)
日銀の副総裁、審議委員といえば日銀の金融政策を決定するなど重責を担う立場。その経歴の精査の必要性は明白だ。だが、日銀広報は今回の件について、「適切な対応を検討していきます」と、そっけない。
宮崎議員は嘆息する。
「財務省の官僚も、『同じ政府機関なのだからひと言確認してくれればいいのに』とボヤいていたそうです。日銀組織も内閣官房も、当人たちも、とにかくいい加減すぎるんですよ」
※週刊朝日 2016年5月27日号