異能のロックミュージシャンのプリンスが米国で亡くなった。自宅のエレベーターで4月21日、意識不明の状態で見つかったという。アルバムは世界で累計1億枚以上のセールスを誇り、独創的な作品を発表してきただけに、ジャンルを超えてさまざまなミュージシャンから惜しむ声が相次いだ。
かつてプリンスと交際していたとされるマドンナは、「世界を変革した先見者。なんという喪失感」と、プリンスと共演したシーラ・Eは「言葉もない。アイ・ラブ・ユー」とツイートした。
プリンスは1978年にアルバムデビュー。84年の「パープル・レイン」が世界中で大ヒットし、日本でも“殿下”の愛称で有名になった。来日は86~2002年の間、計6回。プロモート関係者はこう振り返る。
「殿下が都内の某一流ホテルに宿泊したとき、奇妙なオファーがありました。スイートルームの壁の全面を黒くしてほしいと。黒が落ち着くからということでした。ホテルの許可を得て黒のクロスを貼るなどして対応しました」
ロック、ファンク、ポップスの要素をミックスした奇想天外な曲調が特徴で、追悼コメントを出した人も多岐にわたる。