「民進党」結党後に細野氏(中央)と岡田代表(左)、枝野幸男幹事長の間の溝は埋まるのか (c)朝日新聞社
「民進党」結党後に細野氏(中央)と岡田代表(左)、枝野幸男幹事長の間の溝は埋まるのか (c)朝日新聞社
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 民主党と維新の党が合流し、3月27日の旗揚げが決まった「民進党」。野党結集の受け皿を目指すが、党名決定直前の世論調査(朝日新聞)では「期待しない」が57%で、「期待する」の31%をはるかに上回った。船出は前途多難だ。

 民主党は、維新に押し切られる形で20年の歴史に幕を閉じることになる。だが、意外にも党内には受け入れムードが漂う。岡田克也民主党代表の責任を問う声も広がっていない。民主党衆院議員は言う。

「新党の綱領も基本政策も、9割方は民主の意見が通った。岡田さんは名は捨てても実は取った。野党結集のため『民主』の名前が消えるのもしょうがない」

 一方、「男を下げた」と言われる大物議員が2人。

「筆頭は細野(豪志・民主党政調会長)。昨年から新党結成の動きを見せていて、側近議員は『新党を作って岡田代表を代える』とまで言っていた。この大事な時期にポスト狙いの権力闘争を仕掛けるなんて。党内を動揺させたことで、彼が代表になる日は遠ざかった」(前出の民主党議員)

 ある民主党幹部も言う。

「細野氏らの動きは、昨年の早い段階で情報をつかんでいた。どうなるかと思っていたが、結局何もなかった。本気で彼についていく人はいなかったということ」

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