「今の野球界は有名選手であっても、自動的にコーチや監督になれることはない。昔は自分のほうがスターだったのに、という焦りが引退後はあったのではないか」
15年3月には「自らを見つめなおすため」として、四国八十八カ所の霊場をめぐるお遍路を開始した。その模様はSMAPの中居正広氏が司会を務めるバラエティー番組でも紹介された。だが、実際の様子は憔悴しきっていたという。お遍路中の清原容疑者に会い、お茶を渡したという40代の女性は言う。
「声を掛けると、『あぁ』とだけ言って一緒に写真を撮ってくれたのですが……。疲れ切った感じでした。最後に『頑張ってください』と声をかけても無視で、愛想もなかった」
8月には、バラエティー番組「ダウンタウンなう」に出演。浜田雅功氏から「クスリやってんの?」と薬物疑惑について聞かれ、清原容疑者は「風邪薬はやりましたけど」と余裕の回答をしていた。ある芸能事務所関係者が裏事情を明かす。
「お遍路は、芸能界に復帰するきっかけにしたかったんだろう。生活費に困窮した清原は、大手芸能事務所の幹部に『面倒を見てください』と頭を下げにいった。『テレビに出ていれば、逮捕はされない』と助言する人がいて、それを真に受けたようだ。清原は姿を消して薬を抜いてはテレビに出るという繰り返しだった」
(取材班=今西憲之、上田耕司、亀井洋志、長倉克枝、西岡千史、林壮一、松岡かすみ、柳川悠二)
※週刊朝日 2016年2月19日号より抜粋