元々、本木雅弘さんの富士銀行のCMの通行人、鈴木杏樹さんのファミリーマートのCMなどにエキストラとして出ていた麻生久美子さん。「カンゾー先生」で数々の映画賞を総なめにして以来、映画やドラマに引っ張りだこだが、「作品を台無し」にしたことがあると、作家・林真理子さんとの対談で漏らした。
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林:多くの人は「カンゾー先生」で初めて麻生さんを見たと思いますが、あの役、オーディションだったんですよね。今村昌平監督がどこかで麻生さんを見つけて、「受けてほしい」と言ったんですか。
麻生:いえいえ。私、哀川翔さんの初監督作品が映画デビュー作なんですが、そのご縁で哀川さんの事務所に入れていただいたんです。
林:そうなんですか。
麻生:哀川さんが今村監督の作品に出演されていたので、事務所にオーディションの情報が来たらしいんです。でも私、最初はオーディションだって知らなかったんですよ。事務所の人から電話で、「今からおじいちゃんに会うんだけど、来てくれる? お話するだけだから」って言われて行ったら、セリフ渡されて「読んで」みたいな。
林:そこで今村監督が、麻生さんにホレ込んじゃったんだ。
麻生:めずらしかったんじゃないでしょうか。ただの田舎者だったので。