隠された2日目の文書は1日目から通し番号がふられ、武雄図書館のCCC関係者との質疑応答がまとめられていた。さらに、TSUTAYA図書館オープンまでのスケジュールが表になった“マスタースケジュール”も含まれ、次回以降の定例会開催日の確認までされている。つまり、CCCありきでことが進んでいたのだ。

「市議会で市教委側は、『館長メモで復命書(報告書)ではない』と答弁しましたが、2日目は担当課長の段階で外したという答弁もされているので、公文書になる。市教委がCCCの下請けになっているようで言語道断。この出張文書が情報公開請求されたが、唯一開示された1日目も黒塗りばかりで、詳細は不明。不透明すぎます」(市議会関係者)

 市教委に改めて“隠蔽”した理由を尋ねると、「26日の視察内容は結果的に出張命令に基づくものではなかったため、公文書として保有はしていない。職員が個人的に作成した資料で公文書には該当しない」と回答。マスタースケジュールについては「直営や一部業務委託、指定管理者制度といった管理運営も含めた方向性を検討していくためのもので、CCCからプレゼンテーションを受けたもの」ということだった。

 さらに、「視察先との協力関係や信頼関係が損なわれるおそれがある」などの理由で、情報開示は黒塗りにしたという。

 市は、指定管理者の選定を原則公募としているが、今回は特別にCCCに限定して非公募で選定した。

「市の選定時の資料などによると、『図書館運営の実績やノウハウ、宣伝広報力などが優れている』等の理由で、非公募にした。なぜ武雄での1年程度の実績だけで判断したのか。公募して競争したほうが良かったのではないか。公平ではありません」(同)

週刊朝日 2015年11月27日号より抜粋

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