「でも、スープはパンチ力に欠けるかな。もうちょっと、コクがほしいですね。つけ麺と言っても、ラーメンはスープが命だから」
次に先代の教えに従うゆえに、2代目派とたもとを分かった「大勝軒 味と心を守る会」のメンバーであるお茶の水店に移動。
同じメニューを頼むと、本店より20円高い。2代目の店と違うのは、レンゲが置かれていないところ。
「つけ汁をレンゲで飲むと味わいが違ってしまうから」との先代の教えを忠実に守っている。
「2代目の店よりも、スープがしょっぱいかな……。でも、極端な差はないですね。両方とも味は甲乙付けがたいです」
2代目派は45店、「守る会」は31店。ともに行列ができる人気店であることは間違いない。先代山岸さんが築いた大勝軒のブランドが傷つくのは残念。お家騒動の後味もすっきりしてほしい。
※週刊朝日 2015年10月30日号