鮮明な撮影が可能になった最先端の人工衛星は、日夜、地球のさまざまな表情を捉えている。
自然が作り出すダイナミックな地形や、土地を取り巻く人間の営み──。地球のはるか上空を飛ぶ人工衛星は、我々の住む世界を鮮やかに写し出す。
近年、宇宙から牛の模様を識別できるほど撮影技術が向上した。写真を解析し、『SATELLITE』(朝日新聞出版)を編集したフォトグラファーの佐藤健寿さんは、こう話す。
「地上からはなかなか近づけない紛争地など、人工衛星でしか写せないものもあります」
見慣れたはずの景色も、空から見ると印象は全く異なる。
「地上で見る面白さと空から見た面白さはまったく違う。風景がリセットされる感覚を味わえます」(佐藤さん)
宇宙の目で見れば、地球は知られざる“絶景”で溢れている。
※週刊朝日 2015年10月2日号