本の感想文発表もあったイベント。配信で参加したリスナーも
本の感想文発表もあったイベント。配信で参加したリスナーも

 人気の秘密を探るため、公式本イベントに参加したリスナーたちに魅力を聞いてみた。

「しおから」さん(35)は、「生活は踊る」をきっかけに「OTS」を聴き始めた女性だ。

「『生活は踊る』でも、はしゃいでいたと思ったら、真面目な話を始めたり、そのバランスが面白かったんです。ポッドキャストはさらにノリがよくなった気がします」

「OTS」だから聴けると思うのは、よほど親しい友達でなければ話さない、聞かない話も出てくることだ。

「デリケートゾーンの脱毛話や恋愛の本音、人間関係の悩みなど、お二人とリスナーの間に信頼関係があるから聴ける話だと思います。年上の世代から初めて聞く話があるのも新鮮。ノリで盛り上がる笑い話も楽しいです」

 しおからさんは、スーさんの言葉に背中を押され、「自分を変えたい」と、昨年から一人暮らしを始めたという。

「眼がかすむ」さん(47)が聴くのは、家事や2人の子どもの世話をしながら。慌ただしくても、2人の会話に笑うことで、気持ちが落ち着く。

「お二人と年が近いし、リスナーの体験談も共感することが多くて。配信開始が新型コロナが流行し始めた頃。友達とわいわい話すことが難しく、『OTS』が代わりの時間になってくれました」

 眼がかすむさんは、堀井さんがフリーになったことに刺激を受け、自身のキャリアを見直し始めた。いずれ「沖に出た」ら、報告のメールを番組に送るつもりだ。

■味方のような安心感がある

「OTS」は女性リスナーが圧倒的に多いが、男性も珍しくない。イベントに「OTS」のパーカーを着て参加した杉浦歩さん(49)もその一人。

 もともとTBSラジオをよく聴いていたが、スーさんのエッセー本を読み、「生活は踊る」を聴くように。「OTS」も愛聴するようになった。

「特別なことを話しているわけじゃないと思うんです。親しい友達と話しているような日常感があって、共感することがたくさんあります。閉経とか女性ならではの話題もありますが、老いていく人生をどう受け入れるかの話でもありますよね。スーさんたちが言う『頑張るんじゃない、踏ん張るんだ。勝ちに行くんじゃない、負けへんで』の言葉には励まされます。人生を楽しく生きる勇気をもらっている気持ちになるんです」

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