「10位以内に入っているチームのほとんどは予選からの参加です。日本勢は決勝戦からの参加なので、開発期間が3分の1以下になり、不利でした。開発費用も1チーム数千万円程度でした」
予選を通過した他国のチームは多くて数億円の支援をDARPAから受けたとか。
予選は2013年12月に開かれ、東大発ベンチャーのSCHAFT社が断トツの1位だったが、グーグルに買収されるなどしたため、今回は出場を辞退した。
日本勢の参加が決勝戦からになった理由を前出の経産省担当者はこう説明する。
「国防総省が主催するので、軍事に協力するとの懸念があり、そうではないと説明するのに時間がかかり、それまで国からサポートが得られなかった」
昨年来、政府は成長戦略としてロボット革命をうたう。20年東京五輪に合わせて国際的なロボットコンテストを開催する予定だが、ロボット革命の実現には程遠い。
(本誌取材班=一原知之、上田耕司、小泉耕平、長倉克枝、永野原梨香、牧野めぐみ、山岡三恵/今西憲之 菅野朋子)
※週刊朝日 2015年6月26日号