歌手のアグネス・チャンさんは、愛川さんを「恩人」と慕っていた。バラエティーに慣れていないころに、「なるほど!ザ・ワールド」で、声が小さかったアグネスさんに、「思いついたことは、大声で言いなさい」とアドバイスをくれた。
「それで大きな声で言ってみたら、必ず拾ってくれて、笑いに変えてくれたんです。それで“天然ボケ”だっていうふうに言われるようになって。仕事に悩んでいた時期だったのですが、それがきっかけでもう一度波に乗ることができたんです」
子連れ出勤の是非を問う“アグネス論争”が起きた際には、収録のたびに楽屋に顔を出してくれたという。
「赤ちゃんを見に来てくれて、『みんなついているから』って言ってくれ、優しく見守る方でした。私がマネジャーと結婚したときも日本での披露宴に来てくれた。その後もパーティーなどでお会いしたら、『どうだ、元気か』と必ず声をかけてくださいました」
(本誌・上田耕司、山岡三恵)
※週刊朝日 2015年5月1日号より抜粋