『週刊朝日』の長友佐波子編集長が今を輝く女性にインタビューする「フロントランナー女子会」。今回は花王の青木秀子執行役員です。青木さんは事業の製品の品質保証を担当する品質保証本部長でもある。
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長友:苦情から改善点が見つかってリニューアルしたりすることもあります?
青木:しょっちゅうです。表示をわかりやすくしたり、1年間、どこも変わらない商品はほとんどないと思う。商品を総合的に見て育てていくためには、一つひとつの部署が責任を持って見るだけではできないんですね。お客様の声も反映させてトータルに育てていくことが大事。その結果、名前を聞いただけでわかってもらえるブランドに育つわけです。この、お客様の信頼に応える品質保証活動をするというのは全社活動として取り組んでいることで、その旗振り役をうちの部がやってるということですね。
長友:そう聞くとますます大変な部署だと思いますね。
青木:まぁ、グループも合わせると、完璧にできています、とは言いきれないところはあります。カネボウ化粧品の自主回収問題もありましたしね。
長友:白斑問題ですね。この問題に対応するために、カネボウ化粧品の社外取締役にもなったとか。
青木:そうです。カネボウ化粧品は2006年から花王の完全子会社になってエコーシステムも導入していたんですが、どこかで一歩踏み込めていなかった。カネボウ化粧品は、発症されたお客様が回復していただけることを最優先に取り組んでいます。それとともに、品質や安全で失った信頼は、品質や安全で取り返さないといけない。だから13年の8月以降は、お客様対応も品質保証体制も統合して、花王のやり方でテコ入れをしています。
※週刊朝日 2015年1月16日号より抜粋