やはり、STAP細胞はなかった──。
理化学研究所が検証結果を発表した2014年12月19日、説明会に小保方晴子さん(31)の姿はなかった。
12月21日付で理研を退職する小保方さんが発表したコメントからは“恨み節”も読み取れる。<予想をはるかに超えた制約の中での作業となり、細かな条件を検討できなかった事などが悔やまれますが、与えられた環境の中では魂の限界まで取り組み、今はただ疲れ切り、大変困惑しております>(抜粋)
検証実験は、監視カメラと立会人の見張りの下で行われたが、小保方さんはかなり焦っていたようだ。
「11月になってもSTAP細胞ができず、イライラしていた。『前はできたのに』とか、『どうして、どこかおかしいところがあるのか』とか漏らすこともあったそうです」(理研関係者)
「まだいるの?」とすれ違いざまに皮肉を言う同僚もいたという。
小保方さんは実験後、粛々とデータ整理をしていたが、親しい同僚に「もっと研究を続けたい」とグチっていたとか。今後は?
東大医科学研究所の上(かみ)昌広特任教授(医療ガバナンス論)はこう話す。
「研究者としては厳しいかもしれない。でも今までの経緯を本人がきちんと公の場で話すことで、世間の受け止め方も変わる。第2のスタートはそこから」
(本誌取材班)
※週刊朝日 2015年1月2‐9日号