若くして世界を舞台に活躍している、プロゴルファーの松山英樹選手。しかしその松山選手が、米PGAツアー「プレーヤーズ選手権」で同伴競技者から文句を言われる事態に。プロゴルファーの丸山茂樹さんはこういう。
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いよいよですね! 6月のサッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会に出場する日本代表メンバーが発表されました。
GKの川島永嗣(31)、MFの長谷部誠(30)とウッチーことDFの内田篤人(26)の3人とは面識があるんです。僕がよく行く都内の飲食店で偶然一緒になって、お話ししました。ウッチーは一人トシが離れてるから、いつも多少おとなしい感じですけど、ほんとみんなナイスガイでね。だから、個人的にはいつも日本代表を応援してるんです。
それにしても、あの代表メンバーの発表の仕方は、選ばれる側からしたら、気が気じゃないでしょうね。
ゴルフ界では、ああいう大々的な発表って、ないんです。だいたい個別に知らされますからね。よく「○×選手にマスターズの招待状が届いた」なんてニュースがあるでしょ?
団体競技って、監督に好かれてるとか嫌われてるとかいったことで試合に出られなかったり、代表に選ばれなかったりするから厄介ですよね。マンチェスター・ユナイテッドの香川真司も、監督が代わった途端に出場試合数が激減しましたもんね。野球でも最近で言えば、DeNAの中村紀洋が首脳陣との考え方の相違で2軍に落とされましたよね。僕らプロゴルファーは、ああいうのとは無縁です。自分の力だけで、どこへでも打って出られる。僕はやっぱり、この世界が性に合ってますね。
日本はまだ最高でW杯のベスト16。正直言って、もっと上まで行ってくれないと、なかなか印象に残りませんよね。大会自体のレベルの差はかなりあるんでしょうけど、なでしこジャパンがW杯で優勝したときって、日々勝っていく勢いを日本中が共有しましたよね。あれですよ!
話は変わりまして、松山英樹です。また、やっちゃいましたねぇ~。米PGAツアー「プレーヤーズ選手権」の3日目、6番のグリーン上で、同伴競技者のドナルドソンから激しい口調で文句を言われたんです。
英樹がグリーン上でボールの真後ろではなく、少し斜め後ろにマークを置いていた、と。ルール上は問題ないので、当然ペナルティーは受けなかったんですけどね。
でもやっぱり、同伴競技者に怪しまれるような行為は慎んだ方がいい。マークはやっぱり、ボールの真後ろに置くのが基本中の基本。やむを得ずズレて置くときは、同伴競技者にひとこと言えばいいんです。僕はそうしてました。いままで文句を言われたことは一度もない。何か言われると、イライラもするだろうし。実際に英樹は7番のティーショットを林に打ち込んでます。
英樹にとって米ツアーでのこういった騒動は4回目ですよね。ツアーメンバーの間で、「マツヤマの振る舞いには注意した方がいい」なんて言われている可能性もあります。今回はしっかり反省した方がいいと思いますね。
※週刊朝日 2014年5月30日号

