「女親分」との結婚生活は、どんなものだったのか。尼崎連続怪死事件の主犯格とされる角田美代子被告(64)の元夫(69)が、本誌の直撃に重い口を開いた。

「この事件や美代子と何があったのか、昔のことは、警察でさんざんしゃべってきたんや! ほんま、美代子は恐ろしい女や! ワシはもう、えらい迷惑かけられたんや。とんでもない、ひどい女や!」

 元夫は厳しい表情で、そう声を張り上げた。連日、警察の取り調べを受けていたのか、かなり疲れた様子。親族と友人が代わって、本誌に口を開いた。

 元夫は尼崎市内の高校を卒業後、地元の工場で働いていたときに、美代子被告と親しくなったという。

「彼は美代子の中学時代の同級生の兄。美代子が高校を中退してブラブラしているときに仲良くなり、同棲するようになった。美代子が二十歳になる前には結婚したはず。ごく簡単な式を挙げたと聞きました」(元夫の友人)

 2人は当初、JR立花駅近くの小さなアパートで暮らしていたという。

「一度だけ家を訪ねたことがありますが、ほんと、狭いアパートでしたね。事件になって美代子の写真が出ていますが、当時はもっとほっそりとやせていた印象。服装は、質素な感じでしたよ」(元夫の親族)

 だが、結婚生活は長く続かなかった。

「1、2年して、気がついたら離婚していた」(同前)

 美代子被告は尼崎の歓楽街でスナックのママとして頭角を現し、やがて横浜へ進出。同時に、輸入雑貨業も営むようになる。いつのころからか現在の内縁の夫と暮らすようになったが、元夫はその後もずっと独身を貫いてきたという。その理由について、周囲はこう聞いている。

「離婚時は25歳にもなっていなかった。なかなかの美男だし、再婚してもおかしくなかったが、独身を貫いた。結婚生活は悲惨だったらしく、美代子は何日も家に帰らず遊びまわり、突然、大勢の友人を家に連れてきてどんちゃん騒ぎ。炊事、洗濯など家事はほとんどしない。気にいらないことがあると大暴れして手がつけられない。同級生の女の子を風俗にあっせんするようなことまでしており、警察から目をつけられていたとか。『結婚って、えらいもんや。美代子のとんでもない行状にあきれた。もう女はいらんわ』と嘆いていましたよ」(元夫の友人)

週刊朝日 2012年11月9日号