令和2年がスタート! 昨今の医学部入試では、医師としての適性が問われる独特の小論文試験や、すべての医学部で実施される面接が合否を分けることもある。現在発売中の週刊朝日MOOK『医学部に入る2020』では、「しっかり対策ができていれば怖くはない」という、小論文と面接を突破するためのコツを専門家に取材。まず、小論文を紹介するので、しっかり読んで、医学部合格を勝ち取ろう!
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「他の教科では加点方式を採用しているのに対し、小論文ではほとんど
の大学が減点方式を採用しています」
そう話すのは、医系予備校 進学塾ビッグバン小論文・面接科主任の芝 高太郎先生だ。
他の教科では何をどのように書くのかがほとんど決まっているのに対し、小論文では必ずこう書くべきということがあまりないからであり、一度に何百人もの答案を採点するには加点方式はあまりに煩雑すぎるからでもあります。
よく現代文と同じ採点方式だと勘違いしている人がいますが、実際はそうではないということを覚えておきましょう。
採点の基準は大学によってさまざまですが、どんなに減点を重ねても
100点満点中の40点は残すというように、採点官によって極端な点差がつかないように工夫している大学もあるようです。
小論文の採点については減点方式が採用されている以上、こう書けば必ず合格点を取れるというものはありません。
では、どうすれば合格点が取れるのでしょうか。それは減点材料をなくすということです。
■平凡なことを書き、表現ミスを極力減らす
課題文形式の問題であれば、課題文を最低限理解し、それを答案に示しましょう。自分の考えを述べる場合は、採点官がうなるような素晴らしいことを書く必要はありません。誰もが書けるような平凡なことを書き、表現ミスを極力減らすことです。少しくらいのミスであれば減点はされません。
一行問題であれば、出題の意図をある程度理解し、それを踏まえて自分の考えを、たとえありふれた内容であっても答案に表してください。具体的な例を挙げるのなら、誰でもわかるような平凡な例を挙げましょう。