

日々の生活のなかでちょっと気になる出来事やニュースを、2人の女性医師が医療や健康の面から解説するコラム「ちょっとだけ医見手帖」。今回は「そろそろ気になる花粉症対策」について、NPO法人医療ガバナンス研究所の内科医・山本佳奈医師が「医見」します。
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明けましておめでとうございます。今年も、皆様に読んでいただけるような医療に関するタイムリーな記事を書いて参りたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。
さて、年末年始やお正月などお構いなしに、インフルエンザが全国的に猛威をふるっている今日この頃。インフルエンザの流行が落ち着き始める2月頃に姿を現してくるのが花粉症です。
日本天気協会によると、スギ花粉の飛散開始は2月上旬ごろ。九州や四国、東海、関東地方の一部から花粉シーズンがスタートする見込みで、九州から東北まで例年並みとなりそうだとか。飛散量は、広い範囲で例年より少なくなり、九州から東海は昨年と比較すると飛散量は非常に少ない予想です。
花粉症は、植物の花粉が原因となってアレルギー症状を引き起こす病気です。春だと、スギやヒノキが花粉症を引き起こす一大原因で、これらの花粉をできる限り体の外に出そうとした反応が、くしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみや涙といった症状として現れてきます。他にも、のどや皮膚のかゆみ、下痢や熱っぽさなどの症状が花粉症の症状として知られています。
これらの症状は、花粉が入ってきた時に花粉を体の中に入れないように守る反応でもあるのですが、とても辛いですよね。
余談ですが、私は牛乳や卵によるアレルギー持ちです。原因が花粉ではなく、特定の食べ物によるアレルギーです。昨年の夏頃から頭や手足のかゆみや下痢が続いたため、採血でのアレルギー検査を行ったところ、牛乳や卵のアレルギーであることが判明しました。あらゆる食品に含まれているので、食べないようにするのに一苦労ですが、かゆみや下痢が落ち着き、とても楽になりました。アレルギー症状は日々の生活に多大なる影響を与えてしまうことを、身をもって体験したのでした。