荒野行動の利用規定では、ユーザー同士がチャットやメッセージ機能を利用してSNSアカウントの交換をすることを禁じている。発覚した場合はゲームができなくなる可能性もあるという。
「とはいえ、サクラが多くて高額な料金も取られる下手な出会い系アプリよりも、荒野行動のほうが女の子と出会える可能性は高い。なにより相手がすでに好意を抱いている状況で出会えるので、性交渉に持っていきやすいという面もある」(Aさん)
23日に犯人が逮捕された大阪の小6女児誘拐事件でも、栃木県に住む伊藤仁士容疑者(35)と大阪市在住の12歳の女児がやりとりに使ったのはツイッターのDM(ダイレクトメール)機能だった。さらに捜査関係者によると、その女児は荒野行動のユーザーだった可能性があるという。
対策はあるのだろうか。スマホゲームに詳しい業界関係者は「意外と簡単なんですが……」と言葉を濁す。
「スマートフォンの設定内にある、保護者による使用制限を利用する方法です。解除するためには保護者が設定したパスワードが必要なので、たったこれだけで利用できなくなる。それなのに未成年の利用は増え続けています。オンラインゲームの危険性をわかっていない保護者が多すぎるんです」
JR新潟駅近くの雑居ビルで飲食店店員の女性(20)が刺殺された事件で、今月18日に殺人容疑で逮捕された斎藤涼介容疑者(25)は、被害女性とオンラインゲームを通じて知り合ったという。女性は未成年ではなかったが、オンラインゲームを通じてオフラインで出会う行為には最悪の事態を招く可能性もある。
前出のAさんは「未成年とのオフパコを目的に複数のオンラインゲームを利用するユーザーも少なくない」と話す。
保護者は子どもが利用するゲームにどのようなリスクが潜んでいるのか、そしてどのような使い方が適切なのかを知る必要があるだろう。(AERA dot.編集部)