この記事の写真をすべて見る
 今年9月、小学6年生の男児に性的な交渉を持ちかけた23歳のシングルマザー、長尾里佳被告が強制性交の容疑などで有罪判決を受けた。

【写真】「美人すぎる」とネットで騒がれた長尾里佳被告

 起訴状によると、長尾被告は今年1月に高松市の自宅アパートに男児を呼び寄せて性交渉をしただけでなく、昨年12月にも自宅アパートで男児に胸を吸わせ、その様子を動画で撮影し、保存するなどしたという。

 その長尾被告と福岡県に住む男児が出会うきっかけとなったのは、スマートフォンのオンラインゲーム「荒野行動」だった。

「荒野行動」とは、中国のNetEaseGamesが開発・運営するオンラインゲームのことで、約100人のプレーヤーが無人島で最後の一人になるまで戦闘を繰り広げるサバイバルゲームだ。国内でのダウンロード数は3000万を超え、10~20代の若年層にヘビーユーザーが多いと言われている。2018年には、日本で人気を集めたGoogle Playのコンテンツを紹介する「Google Play のベストオブ2018のアプリ、ゲーム、マンガ」において、ユーザー投票部門のゲームの最優秀賞に選ばれた人気ゲームだ。

「荒野行動」のサービスが開始された2017年から利用している都内在住のAさん(30代男性)は、「『荒野行動』が出会いの場として使われている」と話す。

「『荒野行動』にはチーム戦をするときに仲間同士が会話できるボイスチャット(通話)やメッセージをやりとりする機能があります。ゲームとはいえ、協力しながら戦うわけですから、戦闘後にはある種の友情のような感情が芽生えることもある。そこでツイッターやメールアドレスなどを交換して“オフパコ”につなげるんです」

 Aさんが話す“オフパコ”とは、ネット上では広く知れ渡っている造語で、インターネットを通じて知り合った男女がオフラインで出会って性交渉を行うことを指す。

「チームを組んで、ボイスチャットのスイッチを入れて女の子の声だったら心のなかでガッツポーズです。『彼氏はいるの?』とか『最近いつHした?』という会話は当たり前。ゲーム内のヒエラルキーはプレーヤーのスキルで決まので、顔や素性がわからなくてもゲームがうまければモテる。実際に私はオフラインの現実世界ではまったくモテませんが、ゲーム内のヒエラルキーだとけっこう上位にいますし、女子中学生や高校生のフレンドもいます。オフパコの経験はありませんが、オフラインで出会うだけなら簡単だと思います」

次のページ
対策はあるのだが……