初戦では圧巻のパワーと鉄壁のディフェンスで、宿敵のスコットランドをノートライに抑えたアイルランド。大畑さんが「めちゃめちゃ強い」と断言する強敵を、日本はどうすれば崩せるのだろうか。

大畑:ひとつヒントになるのが、シックス・ネーションズでアイルランドとイングランドが戦った試合でしょう。アイルランドは、「スクラムハーフのマリー」「スタンドオフのセクストン」が要注意選手で、特にセクストンはチームの頭脳。この選手を徹底的にマークし、自由に動かせない、ボールに触らせない戦略が勝機につながるでしょう。

 アイルランド代表のジョナサン・セクストンは、1985年生まれの34歳。2011、15年のW杯にも出場しているベテランだ。

大畑:冷静でコンピューターのようなセクストンの明晰さを狂わせるには、イングランドのようにひたすらセクストンにプレッシャーをかけ続けるしかない。強いチームに考える時間を与えると、さまざまな引き出しがあるので、主導権を与えてしまいます。だからこそ考える時間を与えない、速いスピードのプレッシャーが重要だと考えます。

 強敵との戦いを控えた日本代表に、大畑さんはこうエールを送る。

大畑:とにかく自信を持ってやってほしい。僕も現役時代、まわりの人たちが応援してくれると思うと、とても頑張れました。だから応援することが大事なんです。それに選手は必ず応えてくれると信じています。

 アイルランド戦は28日(土)16時15分に、静岡県の小笠山総合運動公園エコパスタジアムでキックオフとなる。会場はもちろん、全国各地で行われるパブリックビューイングや地上波でも観戦可能だ。

 大畑大介さんによるラグビー日本代表の戦力分析や観戦ガイドの全文のほか、姫野和樹選手、田中史朗選手、堀江翔太選手、リーチ・マイケル主将ら、多数の日本代表選手のインタビューを『ラグビー日本代表写真ガイド RUGBY PHOTOBOOK & GUIDE JAPAN 2019』で読むことができる。

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