近年ではこの車内外一体型のドラレコに後方用カメラがセットになった製品も多数登場している。こうした商品は「3カメラ搭載ドライブレコーダー」とも言われ、「360度ドラレコ」と並ぶ選択肢となっている。
「360度ドラレコ」と比べると海外のメーカーを中心に実に多数の商品が発売されており、安いものでは中国メーカーのものを3カメラ付きで5000円前後から買うことができる。価格の安さが「3カメラドラレコ」の特徴とも言える。ただ、裏を返せばカメラの性能によって値段がピンキリということであり、事件事故の証拠として期待するのであれば、なるべく性能のいいものを選びたいところだ。
性能面では、最低限フルHD以上の有効画素数(約200万画素)を持つものが望ましい。ドライブレコーダーの場合レンズやセンサーが小型であるため、同じ画素数の数値でも実際の解像度が低くなりやすい。この違いは同じ画素数でも携帯のカメラと一眼レフの違いを思い浮かべればわかりやすいかもしれない。そのためなるべくここは妥協せず高性能のものを選びたいところだ。せっかくドラレコを装着したのに、画像が不鮮明だったのでは元も子もない。
2つめに、特に車内と後方カメラ用に赤外線LEDが付いているものも選んでおきたい。赤外線LEDは人間の目には見えない赤外線をライトとして撮影範囲を照らすもので、夜間撮影時に特に大きな効果を持つ。夜間の場合、フロントは車のライトがついてある程度明るく照らされているが、車内は真っ暗になるし、後方は後続車のライトに照らされ、常に逆光状態になる。そのため、こうした夜間対策の機能が必要になってくるのだ。
■中国メーカーの台頭も、取り付けは自己責任に
車内外にカメラがあるタイプのものは数多くの製品が出ており、特に中国や台湾に本社を置くメーカーの台頭も著しい。
例えばアマゾンや楽天などの大手ネット通販サイトを見渡してみると、売れ筋の上位に国内カー用品メーカーに並んで、5000円前後の格安製品に見慣れない名前のメーカーが見受けられる。こうした製品の大半は中国のメーカーだ。