大船渡・佐々木朗希 (c)朝日新聞社
大船渡・佐々木朗希 (c)朝日新聞社
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 8月26日、神宮球場で野球のU18ワールドカップに出場する高校日本代表と大学日本代表の壮行試合が行われた。“令和の怪物”こと佐々木朗希(大船渡)が登場するということもあって、ネット裏には日米15球団、100人を超えるスカウトが集結し、スタンドは2万8000人を超える観客が詰めかけた。

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 先発のマウンドに上がった佐々木は大学ジャパンの打者3人を相手にわずか12球、2奪三振無失点と見事な投球を見せて降板となったが、その後も熱戦は続き、多くのドラフト候補が高いパフォーマンスを見せた。そこで今回はこの試合で目立った今年のドラフト候補選手をピックアップして紹介したいと思う。

 まずは高校生から。投手でまず大きな印象を残したのが佐々木に次ぐ2番手で登板した宮城大弥(興南)だ。最速148キロをマークしたストレートも目立ったが、それ以上に良かったのが変化球。ストレートと変わらない腕の振りから投げ込むスライダーは120キロ台前半から130キロ程度の球速差があり、打者の手元で生き物のように変化する。多くの好投手と対戦してきた経験を持つ大学ジャパンの強打者たちもその変化に思わず体勢を崩されるシーンが度々見られた。

 この日はもう一つの決め球であるチェンジアップの精度がもうひとつで、3イニング目となった4回に3点は失ったものの、トータルで見れば良い点が目立ったことは間違いない。若手のサウスポー不足に悩む球団は上位指名の可能性もあるだろう。

 宮城の次に登板した西純矢(創志学園)も昨年夏の甲子園から成長した姿を見せた。一回り大きくなった体をフルに使いこなし、豪快な腕の振りから投げ込むストレートは151キロをマーク。力んで少し浮くようなボールはあったものの、2回1/3を投げて牧秀悟(中央大)の一発の1失点としっかり中盤をまとめて見せた。ストレートで押してカウントをとり、スライダーとフォークを決め球とするスタイルはいかにも本格派らしい。失点後にもずるずる崩れず、落ち着いて投げられていたのも好印象だ。高校生投手では佐々木、奥川恭伸(星稜)に次ぐ存在だということを改めて印象付けるピッチングだった。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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