(上)駅窓口で発売される「トキ鉄18きっぷ」の券面見本(下)「トキ鉄18きっぷ」は列車内でも発売されるが、駅窓口発売のものとはデザインが異なる(画像提供/えちごトキめき鉄道)
(上)駅窓口で発売される「トキ鉄18きっぷ」の券面見本(下)「トキ鉄18きっぷ」は列車内でも発売されるが、駅窓口発売のものとはデザインが異なる(画像提供/えちごトキめき鉄道)
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表1■「トキ鉄18きっぷ」基本ルール
表1■「トキ鉄18きっぷ」基本ルール
表2■「トキ鉄 18 きっぷ」旅ルートプラン
表2■「トキ鉄 18 きっぷ」旅ルートプラン
糸魚川駅に隣接するジオパルで保存されているキハ52形。2010年までJR大糸線で活躍していた(撮影/北村光)
糸魚川駅に隣接するジオパルで保存されているキハ52形。2010年までJR大糸線で活躍していた(撮影/北村光)

 えちごトキめき鉄道(本社・新潟県上越市)では、JRで発売している「青春18きっぷ」の所持者を対象に、えちごトキめき鉄道全線が発売当日限り乗り降り自由になる「トキ鉄18きっぷ」を2019年7月20日から発売している。その活用法などを探ってみよう。

【「トキ鉄 18 きっぷ」の旅ルートプランはこちら】

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■特急券別購入で特急利用もできる

 えちごトキめき鉄道は、北陸新幹線の長野~金沢間延伸を機に誕生した第三セクター鉄道だ。新幹線開業に伴う経営分離を受け、北陸本線の市振~直江津間(59.3km)と信越本線の妙高高原~直江津間(37.7km)を同社が継承、前者が「日本海ひすいライン」、後者が「妙高はねうまライン」として運営されている。

 JR在来線とは直江津(信越本線・JR東日本)と糸魚川(大糸線・JR西日本)で接続。直江津を介して信越本線と妙高はねうまラインは直通運転も実施している。

 市振ではあいの風とやま鉄道(旧北陸本線・倶利伽羅~市振間)が接続し、同駅を発着する全列車が泊や富山方面との直通運転を行っている。

 また、妙高高原でしなの鉄道と、上越妙高と糸魚川で北陸新幹線に接続している。

 現在発売中の「トキ鉄18きっぷ」は、えちごトキめき鉄道全線(97.0km)が1日乗り放題となるフリーパス。特急券(210円)を追加購入すれば、同社内の特急も利用できる(表1)。

 購入・利用に当たっては、当日有効の「青春18きっぷ」を持っていることが条件。購入時に駅窓口や車掌などに提示すればOKだ。ちなみに、当日のスタートがJR線との接続駅ではなく、「青春18きっぷ」の当日の日付(入鋏)印が入っていない場合でも、その旨を駅係員や車掌に伝えて期間中有効の「青春18きっぷ」を提示すればいい。

■2枚のきっぷを存分に生かしたい

「トキ鉄18きっぷ」の発売額は1000円で、「青春18きっぷ」と同様に大人・子ども共通。それに対し、同社全線の普通運賃をみると……。

○日本海ひすいライン(市振~直江津:59.3km/970円)
○妙高はねうまライン(妙高高原~直江津:37.7km/670円)
○2路線全区間直通(市振~妙高高原:97.0km/1660円)

 運賃面では、全線の乗り通しや各路線の往復などで、モトが取れる計算となる。ただし、当日中に「青春18きっぷ」と両方を使いこなすとなると、ちょっと悩ましい点も浮かび上がってくる。

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