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吉本興業の岡本昭彦社長が、22日午後2時半から闇営業騒動をめぐる一連の吉本興業の問題について、都内で会見した。
【写真】会見では「笑ってはいけない」でおなじみの藤原副社長も発言!その表情は…
(1)(2)(3)(4)(5)(6)に引き続き、会見の一問一答を掲載する。
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――契約の仕方やギャラの問題を見直す考えは?
岡本:契約に関してはタレントそれぞれの話の中でどういう形を彼らが望むかについては、今まで通りの人もいれば、「こうしてほしい」という人もいるかもしれないし。それは新たに取り組んでいこうというふうに思っております。ギャラに関しましては色々安いなど、言われていますけども、「会社が9でタレントが1」とかそういうことはまったくなく、ざっくりとした平均値で言っても5対5から6対4。もちろん人により個別にですが。安い子がいるのも事実ですが、彼らの単価が低いケースもあったりしますし、一方で自社の劇場ではNSC(吉本総合芸能学院)を出たての子が料金500円のイベントに出ていろんな機材費など含めて確かに300円ということもあると思います。ただそれもみんな我々も含めていろんな仕事の機会を作っていくということを目指していく中でちょっとでも彼らの夢の実現と彼らの収入も含めて、(ギャラを)あげていけるようにしていければという風には考えております。
――契約は現時点で具体的に変えていく点は?
岡本:まず個別にタレントさんの考えもありますし、いろいろ聞きながらやれればと思っています。
――(宮迫・亮の)会見があった、世間の風向きが変わったから処分を撤回した?
岡本:風向きとかそういうのはあれですけども、会社としてああいう形にさせてしまったのを目の当たりにして、ということですかね……。自分自身が情けなくなったのと、申し訳ないことをしたということですね。環境を変えることに全力を尽くすことで責任を果たせたらと。
――吉本興業は社会的な影響力の強い企業だが、そのトップがパワハラとされかねない発言をしたにも関わらず、辞任は考えないのか?
岡本:減俸とご報告しましたけども、お金を下げたからそれで、というつもりはまったくありません。自分自身がしっかり変わっていくことで、皆様方にきっちりご評価いただけたらと考えています。
――記者会見をするなら「Q&Aの練習を」。どういう意図があってそれを伝えたのか?
岡本:彼らが記者会見を開くにあたって、スタッフがどういう形で何をやっていくかっていうのは、普通にやっていることなので。
――宮迫さんはそれを聞いて「会社主導の記者会見になってしまう」と考えた。それは行き違いだったのか?
岡本:そうですね、我々としてはすれ違いというか、我々が寄り添えなかったということだと思います。
――宮迫さんに自由に発言されては困るからではないのか?
岡本:会社のことを隠すとかっていうのはまったくないです。会社で言ったらダメなことはまったくないですけど、会社以外のこと言ってあかんことあるのかないのかとか、どうやって謝るのかとか僕らの中でも普通の作業だと思ってるんですけど、それが彼らには伝えきれなかったのが、ダメなところ。
――宮迫さんや亮さん以外の無期限謹慎の方々がもしこれから会見を行いたいと言ったら、会社はどのような対応を考えているのか?
岡本:すでにメッセージの発信をしたいという子もいてまして、あと記者会見のことも24日以降、どういった謹慎中の活動をしていくかとか、そのなかでどのようにお詫びしていくか、謹慎明けにどうしていくのかは現場でミーティングしてくれている。そのなかで伝えたいことがある子に関しては、速やかにやっていくという風に考えている。
――「在京5社、在阪5社のテレビ局は吉本の株主だから大丈夫」っていう言葉の真意は?
岡本:それに関しては小林の方から説明します。
小林(弁護士):7月12日の面談の際に亮さんから「会見をしたい、それを生中継にしたい」という要望がありました。生中継するのであれば、吉本の各株主さん、東京・大阪の株主さん、昼の時間帯であればワイドショーがやっているとかいないとかの配慮が必要になりますよ、という話をいたしました。事実はこうしたことだけですので、亮さんがどういう思いでどう思われての発言かというのは正直分からないところです。
――これはどこで誰が発した言葉なのか?
小林:7月12日の面談の際に、先方弁護士と宮迫さんと亮さん、こちら側はうちの顧問弁護士と私で面談していましたが、弊社側の顧問弁護士から宮迫さんらの代理人弁護士に対する説明というか会話でした。
――会見の直前で連絡がつかなくなったのは、宮迫さんらが弁護士を立てたことが影響しているのか?
岡本:僕らが彼らと話をしていくなかで、俯瞰で見てくれている人がいた方がいいということで、2日後に先方が弁護士入られたんですけど、それからは弁護士を通じてということにしかならなかったので、僕らとしてはそういう形になってしまったことについては不本意だったと思っております。
――宮迫さんも岡本社長に会いたいとお願いしたのに会えなかったのはなぜか?
岡本:すべては弁護士さんに、ということがありましたので、まあ、そこですね。そういう形にしてしまったことが我々の至らないところだと思います。
――亮さんが会見で「子どもが謝ろうとしているときにそれを止めるのが親とは思えない」という発言についてどう思っていますか?
岡本:止めたつもりはなかったけれども、それをきちんと彼らに伝えられなかったのが僕のダメなところです。
(AERA dot.取材班)